入院してからずっと寝たきり。
寝たままだとね、おしっこも出ないし、もちろんう○ちもでないんですよ。
出そうな感覚もなし。
なので入院二日目にはおしっこの管を入れられ
三日目にはカンチョーして強制排出。
その後三日おきにはカンチョーして強制排出という屈辱的拷問を受けております
おしっこの管は、入れるときこそ痛いし恐怖で縮こまった股間が屈辱的でもあったけど、一度入れてしまえば勝手に袋に排尿されてるという実に便利な一品。
いやすげぇ楽。
世の中みんなもうコレでいいんじゃね？って思うくらい。
最初管を入れる時、すんげぇ痛くて仕方なかったんだけど、途中からなんか小さいのに変えてくれたんですよ。
それでも中々入らなかったらしく、途中から別な人にバトンタッチ（どうやら看護師長さん？）
まわりの看護師さん達も
師長なら大丈夫だ〜
あ、師長がやるんですね、ならすぐ終わるね〜
となんか盛り上がってる
仰向けで天井しか見えないけど、脳内イメージは
ドーラ一家との喧嘩に出てきたパズーの親方。
師長さんに変わると、結構スルスル入っていって、やってる途中に
『あ、小さい方入れたんだ？』
って気付いたみたいで、そしたら最初の担当者が
『いや最初大きい方でやってたんですけど、すげぇ悶絶しちゃって悶絶しちゃって…小さい方に変えたんですよね』
って。
いや確かに痛かったけど悶絶はしてない。しかも何故２回言った？大事なことだからか？
顔はしかめっ面だったけど悶絶はしてないぞ
と思いつつも、しゃべる余裕もなかったから、痛みが少ないならこのままでいいやって感じで。
むしろ最初から小さい方にしてくれよ、と。
それでも最後の最後で引っかかるらしくやはり苦戦
『え〜？若いのに前立腺肥大とか〜？』
サラリと酷いこと言う
というか、え！俺そうなの！？ってめっちゃ不安になる
股下をぐりぐりやられて、なんか体の中に管が入ってるのがわかる違和感異物感。キモチワルイ。
結局仕切り直しで１５分後に再チャレンジ。
今度はすんなり完了
…その後何も言われなかったけど、別に前立腺肥大とかじゃないって事でイイデスヨネ？
もうおしっこは体に残らないのに不安だけが心に残る…
そして大きい方。
カンチョーした後、５分位我慢して、薬が腸内行き渡ってから出してね
って言われて、わっかりました〜とか軽く返事してたけど
何これ、５分近く我慢するのってほぼ拷問に近い辛さ。
もう注入された瞬間からお腹がゴロゴロ言い始めて数十秒で勝手に出てこようとする
それを俺の肛門括約筋が必死に抑え込む
ぐぐ…う○こが氾濫する…氾濫…反乱？
う○こが反乱起こしてる
あ、これ一揆だ…百姓一揆だ…
そんな考えが脳裏に浮かんだら、もうう○こが竹槍もって突撃してくる映像しか浮かばない。
かくして肛門という城門は突破されました
コロンコロ〜ン
出たのはやたらと固いものが数個。
あら〜三日出てない割に少ないねぇ
って言われたけど、少しスッキリしました
でも後処理が終わって３０分位すると、またおなかがゴロゴロ〜と。
そしてまた固いものが数個
これを3セット程繰り返しました
しかしさらに三日後の強制排出の日。
さすがに二回目だから心の準備もヨシ
いくらう○こが竹槍持って突撃してきても城門は耐えて見せる
約３分後、陥落…
でも看護師さんが驚くほどいっぱい出たそうです。
記録にも大量って書かれていたとかいないとか。
そして本日、またも強制排出の日
本来なら、もうコルセットで固定してるから、トイレ（大）は、車椅子で行っても良い事になっているけど、結局音沙汰なし。
ベッドを、現状起こしていい60°近くまで起こしてもらって、少しでも便意がもよおすように悪あがき。
なんとか強制排出を免れようとしてみました
結果、
あ！う○こでるかも！
ってなって、嬉々としてナースコール
看護師さんも笑顔で車椅子持ってきてくれました。
しかし神はまたしても私に試練をお与えになりました
靴がない
よくよく考えれば気付いたものを…
救急車で運ばれて、靴もツナギも脱がされ、シャツとパンツと靴下だけだった自分
…脱いだの全部、会社の人が持って帰ってた…
看護師さんも慌ててスリッパ探しに飛び出していきました
さっきまで出そうだった感覚。だけどまだ出しちゃいけない葛藤
便意よ、どこへ行く
にぃさ〜ん…キャスバルにぃさ〜ん…
とシャアを追いかけるセイラが脳裏に浮かぶ
そして消える便意
息を切らしてスリッパ持ってきてくれた看護師さん、ありがとう、ありがとう。
便意は消えたけど、もしかしたら出るかもしれないし、折角だからトイレに行きました
はじめてベッドから降りれるしね。
でもさすがに10日以上寝たきりだったせいで、上体を起こした瞬間に頭クラクラ
立ち上がったら足はビリビリ、フラフラ
え…こんなに筋肉落ちてるの？
ってくらいまともに歩けない
クララってすげぇ…
クララが立った！クララが立った〜！
なんてふざける余裕もない
ほんとクララすごい
あいつ絶対、普段人のいない所では歩いてたよね（酷
車椅子でトイレへ。
フラフラと便座に座ると、便意が戻ってきました
嗚呼、おかえり便意…
スッキリした所でナースコールでお知らせ。
看護師さんが来てくれて一言
『部屋はどこですか〜』
あ…連れてきてくれた人と違う看護師さん…
しかもみたことない人…
え…ずっと寝たきりで、今が初めてのトイレだったから…わから…ない…です…
たぶんこっちから…来た…（小声
まさかの院内迷子…
（無事すぐに帰れました）
